水野信元 清洲同盟の立役者だが最期は甥の徳川家康に処刑される運命!
徳川家康主人公の2023大河ドラマ「どうする家康」から登場人物を紹介しています。家臣の紹介が多かったのですが、今回は身内を紹介していきますね。
取り上げるのは徳川家康の叔父にあたる水野信元です。水野信元は、徳川家康の実母である於大の方の異母兄になります。
「どうする家康」での水野信元役は、寺島進さんが演じていますが、過去のNHK大河ドラマでは「徳川家康」「麒麟がくる」でそれぞれ村井国夫さんと横田栄司さんが演じている役です。
その他、水野信元は「水野一族の光と陰」や「図説 徳川家康と家臣団 平和の礎を築いた稀代の“天下人” 」にも登場しています。
水野信元の生まれは?
水野信元は、1522年前後の生まれと伝わり尾張国知多郡東部と三河国碧海郡西部を所領としていた水野忠政の次男として誕生しました。
父・忠政が、1543年に亡くなったことで水野家の家督を継ぎました。
水野信元には、近守や信近をはじめ忠守や近信など9人の兄弟に加え、於大の方をはじめ松平家広や石川清兼などに嫁いだ6人の姉妹がいます。兄の水野近守は父よりも早く亡くなったため次男の信元が家督を継ぐことになったと思われます。
水野信元 今川氏や織田氏を行ったり来たり
水野信元は、徳川家康が誕生した1543年に於大の方と松平広忠が離縁していることから今川氏から離反して織田信長の家臣になったと考えられています。
しかし、小豆坂の戦いで再び今川氏の傘下となりました。更に1554年には、今川氏による水野氏征伐をきっかけに再び織田氏の傘下に入ります。
何となくあっちに行ったりこっちに行ったりと風見鶏の様に主君を変える節操のなさですよね。まぁ戦国時代を生き抜くには仕方がなかった事かもしれませんが・・・。
水野信元 清洲同盟を取り持つ
水野信元は、20歳前後で家督を継いでいる事からそれ以前に初陣を果たしているはずですが、記録がなく家督を継承した1543年に宮津城の新海淳尚や成岩城の榎本了円や富貴城の戸田法雲を攻め滅ぼしています。
そして、知多半島の覇権を得るべく戦と身内の政略結婚を推し進めていきました。その犠牲(?)となったのが於大の方ですね。
戦国大名としての水野信元は、1570年の姉川の戦いでの佐和山城攻略や1574年の長島一向一揆の参戦など多くの武功を挙げています。
更に、水野信元は徳川氏と織田氏の領地の中間に所領を持っていたため徳川家康と織田信長の仲を取り持ち1562年に清洲同盟を締結させました。清洲同盟の立役者として、一目置かれる城主となったのです。
水野信元の最期 甥の徳川家康に殺害される
水野信元は、織田信長の家臣であった佐久間信盛による讒言がきっかけで信長の命を下された甥の徳川家康によって1576年1月27日に殺害されました。
水野信元の享年は、55歳前後という事になります。
佐久間信盛による讒言は、織田氏と敵対していた武田勝頼の家臣・秋山信友と内通したというものです。勿論、これは冤罪でした。
信元は、身の危険を感じたために家康の居城であった岡崎城に避難しました。しかし、信長の命令に逆らえない家康は三河国の大樹寺で信元を処刑したのです。
信長による命令で身内を処刑するというと築山殿や嫡男・松平信康(自害ですが)と同じですよね。しかも武田家との内通が原因なのは築山殿と同じですし。
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