鵜殿長照 大高城での籠城戦を経て上ノ郷城で討ち死にする戦国武将
珍しく本日、2回目の更新になります。
2023年の大河ドラマ「どうする家康」に登場する歴史上の人物から鵜殿長照(うどのながてる)を紹介します。鵜殿長照の妹に、お田鶴の方がいます。
「どうする家康」で鵜殿長照役を演じるのは、野間口徹です。そして、2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」でも鵜殿長照が登場しますが、その時に演じたのが佐藤誓でした。
鵜殿長照とは?
鵜殿長照は、三河国宝飯郡上ノ郷城の城主であった鵜殿長持の嫡男として誕生します。長照の母は、今川氏親の娘なので今川義元と長照は叔父と甥の関係になります。
鵜殿家は今川家に仕えている一家臣ではありましたが、上記のようにとても近い親戚筋だったので重用されていました。
鵜殿長照は、父・長持が亡くなった1556年に家督を譲り受けることになります。
鵜殿長照 大高城での籠城戦
鵜殿長照は、今川家の重臣としての責務を果たし籠城戦や数々の戦にて功績を挙げている武将でした。
今川義元と織田信長との戦いとなった1560年の桶狭間の戦いで、鵜殿長照は大高城での籠城戦に入ります。
当時の大高城は、織田勢に対して最前線に位置していました。兵糧が底を尽きかけるという厳しい籠城戦でありながらも何とか耐え続けて見事に大高城を死守しています。
鵜殿長照は、兵糧が尽きてなお今川家のために死力を尽くして織田勢と戦った名将として後世にも名が伝わっています。
鵜殿長照と桶狭間の戦い
桶狭間の戦いまでの今川家は、東海随一を誇る大名として全国にも知られる存在でした。そんな今川家の重臣として活躍していた鵜殿長照にとって、桶狭間の戦いで今川義元が討ち取られるまさかの結末を迎えてしまいます。
兵の数も今川氏が圧倒的有利でありながらも敗戦となったこの桶狭間の戦いをきっかけに、今川家は一気に衰退していきます。そして、滅亡へと突き進んでいく事となりました。
鵜殿長照にとっても今川家の繁栄こそが全てであっただけにこの桶狭間の戦いでの敗戦は大きな痛手となってしまいました。
鵜殿長照の最期
桶狭間の戦いの後の鵜殿長照は、自身の城である上ノ郷城へと帰参します。その後、今川家を離反した徳川家康による上ノ郷城攻めが始まってしまいます。
鵜殿長照は、天然の要害と言われていた上ノ郷城で徳川家康に対して善戦します。しかし、今川義元の跡を継いだ今川氏真からの援軍が無いまま、家康が放った甲賀忍者により上ノ郷城は攻め落とされてしまいます。
そして、鵜殿長照自身も討死するという最期を迎えてしまいました。
長照の二人の息子たち(氏長と氏次)は、家康に捕らえられましたが、後に家康の妻子(築山殿や松平信康など)と人質交換となりました。巡り巡ってこの二人の息子はのちに徳川側に仕えるようになりました。
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