*

本多正信 三河一向一揆で徳川家康から出奔したが許される!

スポンサーリンク

過去にNHK大河ドラマで数々の俳優が演じている本多正信ですが、今回の「どうする家康」では松山ケンイチが演じています。

2月5日の放送では不気味な演出の元で存在感を出していたので、今後の活躍シーンにもさらに期待したいですね。

ちなみに過去の大河ドラマで本多正信役を演じた役者さんは、2011年「江~姫たちの戦国」では草刈正雄、2016年「真田丸」では近藤正臣、2018年「おんな城主直虎」では六角精児といった芸達者な曲者俳優たちが演じていました。

本多正信の描かれ方は戦場面での活躍は少なくて調略や隠密での行動が多いです。

本多正信は徳川家康の家臣でありながら友?

本多正信は、1538年(天文7年)に本多俊正の次男として三河国(今の愛知県岡崎市)に生まれました。主君である徳川家康より5歳ほど年上でした。そして、家康からは「友」と呼ばれていたようです。

本多正信という武将は、ドラマでの描かれ方同様に戦での武功ではなく、その政治力で力を発揮した人物でした。

正信の性格というと豪快とは真逆でこうと決めたら頑として邁進するまっすぐな性格であると伝わります。かの松永久秀が「正信は剛にあらず、柔にあらず、卑にあらず、非常の器である」と評する程です。

本多正信 徳川家康から出奔する

本多正信は、戦よりも政治の人でしたが、勿論、武将なので戦にも出陣しています。正信の初陣がいつだったかは不明ですが、1560年、20代初めには桶狭間の戦いに出陣した記録が残っています。

この桶狭間の戦いでは、今川義元の命により徳川家康に従います。ただ、この戦の時に膝を負傷したため足を引きずるようになったと伝えられています。

正信の足が不自由になったことも戦場よりも政治に向かわせる要因になったのかもしれませんね。

桶狭間の戦いから3年後の1563年、三河一向一揆が起こると一転して一揆方の武将となります。これまで忠義を尽くしてきた家康の元を出て相手方に付くことになるのです。つまり主君だった家康と敵対してしまうのです。

三河一向一揆が家康により鎮圧された後の本多正信がどうなったかというと実は出奔してしまいます。そして、加賀国で暮らしたとされています。

その後、大久保忠世の取り成しで再び徳川家に仕えることを許されました。しかし、すぐに重用されたわけではなく初めは鷹匠として仕えたと伝わります。鷹匠としての生活は楽ではなく、大久保忠世らが塩、味噌、薪などを与えて援助していました。

家康は正信の性格や事情を踏まえ、一度は出奔で裏切る形となったものの、戦国の世を生き抜くためには正信が必要とさせる出来事がこの間にあったのかもしれませんね。

とは言えもともと本多正信は家康の友(?)という事で、1570年から始まる姉川の戦いの頃には家康の信頼を取り戻したとされています。

本多正信 徳川家康の伊賀越えを助ける?

1582年の本能寺の変で天下統一目前の織田信長が討ち死にした知らせを堺の地で聞いた家康は取り乱しながらも伊賀越えをして三河に帰ることを決意します。

この時に本多正信が随行したという説があります。この説をとると、本多正信が三河を離れていた時代の人脈を生かして家康の伊賀越えを助けた可能性が高いです。

そして、1586年には朝廷から従五位下に叙位されて佐渡守に任官されています。これが「佐渡殿」という本多正信の通称の始まりになります。

1590年、豊臣秀吉による小田原攻めの後に主君・家康が関東に移封となります。これに伴って本多正信は一万石の玉縄城の城主となります。

その後、徳川家の参謀となり前田利長に対する謀反の嫌疑や豊臣家を滅亡させた大阪冬の陣のきっかけとなった言いがかりなど家康の手による謀略の多くは正信の進言によるものとされています。

江戸幕府が開かれると本多正信は積極的に幕政に関わり、二代将軍・徳川秀忠の時代になっても老中として影響力を持ち続けました。

本多正信の最期

本多正信の最期、亡くなった年は1616年6月になります。そうです、徳川家康と本多正信は同じ年に亡くなっているのです。

同年4月に主君である家康が先に亡くなった後、本多正信は家督を嫡男の本多正純に譲って隠居していました。

ようやく政務から離れたのに、ほっと息を付ける間もなく家康の後を追うように亡くなってしまいました。享年79歳でした。

スポンサーリンク

関連記事

清少納言と紫式部は犬猿の仲!?2度の結婚と藤原定子への宮仕え

紫式部のライバルとして名高い清少納言を取り上げます。 大河ドラマを観てから教科書にも載っていた

記事を読む

明智秀満 光秀の娘婿で信頼厚き家臣!ドラマ「敵は本能寺にあり」の主人公

朝ドラもですが、大河ドラマも新型コロナウイルスの影響で放送の一時中止が決定してしまいましたね。朝ドラ

記事を読む

土田御前 大河ドラマで織田信長の母を演じるのは檀れい

大河ドラマ「麒麟がくる」で、帰蝶が織田家に嫁ぎました。 そのため、織田家の人物が登場するように

記事を読む

鳥居元忠 伏見城の戦いで壮絶な最期!徳川家康の忠臣で子孫も恩恵を受ける

大河ドラマ「どうする家康」で、鳥居元忠を演じるのは音尾琢真さんです。家康の数多くいる忠臣の中でも忠義

記事を読む

大姫 源頼朝と北条政子の娘で婚約者の源義高を亡くし心の病になる

北条義時主人公の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ですが、大姫の婚約者である源義高が殺害されてしまいました

記事を読む

細川忠興 ガラシャ

細川忠興 ガラシャ の夫。 2011年2月13日放送の第6話「光秀の天下」に新しく登場した人物。

記事を読む

藤原惟規 紫式部の弟は出来が悪い?紫式部日記から分かる姉弟の仲とは

紫式部の弟とされる藤原惟規(ふじわらののぶのり/これのぶ)を取り上げます。まだ、ドラマでは子供時代な

記事を読む

本多忠勝には正室・於久の方と側室・乙女の方がいる!娘・小松姫の母はどっち?

徳川家康の家臣団の中でも有名な武将と言えば、本多忠勝の名を挙げる方も多い事でしょう。本日は、徳川四天

記事を読む

江姫の子供たち について

江姫の子供たち について。 2011大河ドラマ「江~姫たちの戦国」のヒロイン、江姫。 徳川幕府の

記事を読む

菊丸の正体は服部半蔵?大河ドラマ初出演の岡村隆史が忍者役

2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」の登場人物の中に、架空の人物が何名かいます。 例えば、ヒロ

記事を読む

2026 大河ドラマ「豊臣兄弟!」のキャスト|ヒロイン役の永野芽郁の代役は?

2026年の大河ドラマ第65作目となる「豊臣兄弟!」は、久しぶりに戦国

藤原定子 夫・一条天皇に寵愛されたが実家の没落に見舞われた悲運の皇后

母の高階貴子や清少納言は取り上げたのですが、肝心の藤原定子を取り上げて

藤原宣孝 紫式部の夫で歳の差20歳以上?結婚生活は約3年で死別する

紫式部は、源氏物語という名作を世に出しましたが、当の本人は清少納言や和

清少納言と紫式部は犬猿の仲!?2度の結婚と藤原定子への宮仕え

紫式部のライバルとして名高い清少納言を取り上げます。 大河ドラマ

藤原道長の妻 源明子は本来なら女王の身分!源倫子との格差が大きい

藤原道長には、嫡妻である源倫子のほかに妻がもう一人います。源明子と言っ

→もっと見る

PAGE TOP ↑