*

鳥居元忠 伏見城の戦いで壮絶な最期!徳川家康の忠臣で子孫も恩恵を受ける

大河ドラマ「どうする家康」で、鳥居元忠を演じるのは音尾琢真さんです。家康の数多くいる忠臣の中でも忠義を尽くした人物として知られます。

過去の大河ドラマで鳥居元忠を演じた役者さんは、黒川弥太郎(1971年「春の坂道」)や丸山持久(1973年「国盗り物語」)や笹野高史(2000年「葵 徳川三代」)や大堀こういち(2016年「真田丸」)がいます。

鳥居元忠の生涯

鳥居元忠は、1539年(天文8年)に鳥居忠吉の三男として三河で誕生します。

いつ頃から主君となる徳川家康に仕えたのかははっきりしていませんが、少なくとも家康の幼少期・竹千代と名乗っていた頃から仕えていたのは間違いないようです。

ちなみに鳥居元忠は家康の3歳年上でした。

鳥居元忠の初陣は、1558年(永禄元年)の寺部城攻めだと伝わっています。初陣後の元忠は家康の大きな合戦には殆ど参加しています。

例えば、1570年(元亀元年)に浅井朝倉連合軍との戦いで有名な姉川の戦いに徳川軍の一員として参加。さらには、1572年(元亀3年)の武田家との合戦である三方ヶ原の戦いにも参加しています。

そして、諏訪原城合戦では前線視察を行っていた時に敵に発見され銃撃され、足を負傷しそれ以来歩行に支障をきたす経験を持ちながらも家康の天下統一のため命を懸けて支える人生を送ることになるのです。

鳥居元忠は、家康が今川家の人質になった際に同行した経験を有して徳川家の天下取りに不可欠な武将でした。類まれなき忠臣として現代までその名が伝わるすごい武将なのです。

鳥居元忠 徳川家康との今生の別れ

1600年(慶長5年)の関ケ原の戦い直前に伝わる話です。

徳川家康は会津の上杉景勝を討つため出陣しなければならず家康の居城である伏見城に残せる兵は殆どいませんでした。

家康が会津へ出陣すれば、西軍の石田三成が挙兵する事は明らかでその際、真っ先に伏見城が攻撃される事になります。

そして、その伏見城を守っていたのが鳥居元忠でした。

西軍は数万の大軍です。対する元忠の兵は2000人足らずという圧倒的に不利な立場。しかも家康不在で応援が期待できない状況では元忠以下伏見城を守る兵士たちは、全滅必死の状況でした。

鳥居元忠と家康は、会津征伐に向かう途上で別れの盃を交わすことになります。少しでも兵を残しておこうと元忠に伝える家康に対してあくまで拒否の態度を貫き、家康天下取りの礎となり武士らしく散っていく事を伝える元忠。

幼き頃から仕えた主人である家康と最後の別れになる瞬間でもありました。

鳥居元忠の最期 伏見城の戦いで散る

石田三成は、徳川家康が会津へと出陣した中で、徳川家の唯一の拠点である伏見城を約40000万の兵で総攻撃します。伏見城を守る徳川方の兵は約1800名足らず。

孤立する伏見城は、鳥居元忠以下奮戦しますが・・・。戦闘開始の慶長5年7月18日から、およそ2週間後の慶長5年8月1日の昼頃に鳥居元忠は討ち取られて壮絶な最期を遂げました。享年62才でした。

最後の最後まで忠義を尽くした鳥居元忠は、後に三河武士の鑑とまで言われました。

鳥居元忠と血天井

鳥居元忠が、討ち死にした伏見城には血染め畳が残されていました。

徳川家康は、鳥居元忠の忠義を大いに賞賛してこの血染め畳を江戸城の伏見櫓の天井において他の大名たちが参列した際に頭上に掲げたそうです。

現在は、血天井として京都の養源院、宝泉院、正伝寺の他、宇治市の興聖寺にも奉納されているとの事です。

鳥居元忠の子孫

忠臣として名高い鳥居元忠の子孫は、徳川幕府からも大切にされました。

鳥居元忠の嫡男・忠政は、磐城平藩10万石の大名となったあと山形藩24万石の大名になりました。

元忠の孫の代になると、改易処分になりそうなところを元忠の功労で減封だけで済みお家断絶の憂き目を逃れることが出来ました。

ab

広告

関連記事

三法師 その後

三法師 その後 について。 今回、取り上げるのは、羽柴秀吉で担ぎ出された三法師こと 後の織田秀信

記事を読む

三条西実澄から細川藤孝への古今伝授!三条西家の公家としての家格は?

大河ドラマで気になる人物を紹介しています。今日、取り上げるのは石橋蓮司が演じている公家の三条西実澄で

記事を読む

お田鶴の方 夫の後を継いで曳馬城の女城主となる!椿姫観音菩薩

大河ドラマ「どうする家康」から久しぶりに女性の登場人物を紹介していきたいと思います。今回は、悲劇の女

記事を読む

明智光秀の娘 長女・岸の2度の結婚と最期について

大河ドラマ「麒麟がくる」ですが、本能寺の変まであと5年なんですね。という事は最終回も近いという事か・

記事を読む

豊臣秀吉の姉・ともの悲劇!秀次亡き後は日秀尼と称して仏門に入る

大河ドラマ「どうする家康」も終わりましたが、登場人物の紹介は続きます。でも今回、紹介する人物は今回ド

記事を読む

摂津晴門 片岡鶴太郎が演じるインパクトある悪役は本当に悪い人?

久しぶりの更新になります。ここ2か月ほど、忙しくて大河ドラマを観る暇がなかったので、録画していたのを

記事を読む

紫式部の母は殺された?藤原為信女(ちやは)の死因は藤原道兼に関係なし

先週スタートの新大河ドラマ「光る君へ」、初回の最後のシーンが衝撃的でしたね。 主人公のまひろ(

記事を読む

松平昌久の裏切り 三河一向一揆で徳川家康から敵側に寝返った後はどうなる?

徳川家康の家臣・松平昌久(まつだいらまさひさ)を取り上げます。昌久は、主君・家康に付き従いながらも密

記事を読む

弘徽殿の女御・よしこは花山天皇に寵愛され過ぎて死去した?

忙しくて中々、大河ドラマ「光る君へ」を観れずにいたのですが、ようやく第5話の録画を見ることが出来まし

記事を読む

徳川家光 竹千代

徳川家光 竹千代 について。 大河ドラマ「江」の登場人物を紹介しています。 今回登場するのは、江

記事を読む

ab

広告

ab

広告

藤原道長の妻 源明子は本来なら女王の身分!源倫子との格差が大きい

藤原道長には、嫡妻である源倫子のほかに妻がもう一人います。源明子と言っ

藤原実資とその妻・桐子の夫婦仲は?日記「小右記」は本当にあった

お笑いの「ロバート」秋山竜次が、大河ドラマ「光る君へ」で藤原実資を演じ

藤原義懐 大出世する花山天皇の叔父!ドラマとは乖離する人物像

大河ドラマ「光る君へ」で印象に残った人物として花山天皇の叔父にあたる藤

藤原公任は藤原道長よりも名門出身の御曹司!紫式部や清少納言とも交流あり

大河ドラマ「光る君へ」で、町田啓太が演じる藤原公任(ふじわらのきんとう

藤原道綱母 蜻蛉日記の作者は本朝三大美人の一人!道長の父・藤原兼家の妾妻

藤原道長の父である藤原兼家には、嫡妻である時姫以外にも当然の如く妻がい

→もっと見る

PAGE TOP ↑