*

豊臣秀吉の姉・ともの悲劇!秀次亡き後は日秀尼と称して仏門に入る

スポンサーリンク

大河ドラマ「どうする家康」も終わりましたが、登場人物の紹介は続きます。でも今回、紹介する人物は今回ドラマには登場しませんでした。

豊臣秀吉の実姉である智(とも)です。

旭姫・豊臣秀長と秀吉の兄弟を立て続けに紹介していたのですが、そういえば「とも」の紹介してなかったなぁ~と。過去の大河ドラマでは「とも」が出てくる作品もありました。

豊臣秀吉の姉・ともが登場する大河ドラマ

1981年の大河ドラマ「おんな太閤記」演者:長山藍子
1996年の大河ドラマ「秀吉」演者:深浦加奈子
2011年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」演者:阿知波悟美

豊臣秀吉の姉・ともについて

智(とも)は、豊臣秀吉の実姉で3歳年上です。

大政所が生んだ子の中で、最初の夫である木下弥右衛門との間に出来た子供が「とも」と「秀吉」でした。そして、再婚した夫・竹阿弥との間に出来たのが「秀長」と「旭姫」です。

ただ、全員が木下弥右衛門の子だったという説もあるそうですが、いまだ不明のままです。確かなことは「とも」と「秀吉」は確実に同じ両親から生まれた血縁の強い関係だったことです。それなのに・・・。

ともは、弟の秀吉が天下人になったことで良いことも勿論あったでしょうが、誰よりも悲劇に見舞われた女性なのも確かです。

ともがどんな悲劇に見舞われたのかは下記をご覧下さい。

ともの悲劇 息子たちに先立たれた

豊臣秀吉の姉・ともは、三好吉房と結婚して3人の男子(秀次、秀勝、秀保)に恵まれました。ともは結婚も遅かったのですが、出産も遅く・・・末っ子の秀保を産んだのは何とともが45歳を数える時でした。今でも高齢出産なのに、当時ならなおさらですよね!

でも遅く生まれた子たちはやっぱり可愛いですよね。

しかし、ともはその3人の子供たちを自分よりも早くに亡くしています。

長男の豊臣秀次は、ご存じの通り秀頼可愛さに秀吉によって難癖をつけられて切腹させられます。そして、次男の秀勝(江姫の2度目の結婚相手!)は朝鮮出兵時に24歳の若さで急死しています。さらに三男の秀保は豊臣秀長の娘と結婚しますが、17歳で謎の死を遂げてしまいます。

ともと夫の三好吉房は、子供たちが早死にした分、めちゃくちゃ長生きするのです。どちらも90歳を超えるまで長生きしました。

自分たちが長生きしても子供や孫たちが悲運の死を遂げているので、長寿でも喜べないですよね。ともは、秀次が亡くなったあとは出家してかなり熱心な日蓮宗の信者になったそうです。そして、息子たちの菩提を弔っていた間に豊臣家が滅亡して徳川の世になりました。ともは何を思うのか・・・ですよね。

とも一家の栄華と悲劇

足軽から天下人になった弟・豊臣秀吉によって姉の智(とも)一家も大きく人生が変わっていきました。後々のことを考えると栄華よりも悲劇の方が勝っていた感じがします。

豊臣秀吉は、実子に恵まれなかったため血縁者を養子とするのは自然な流れでした。はじめは、秀次と秀勝が秀吉の養子となりました。

そして、秀吉の嫡子だった鶴松が3歳で病死すると関白職を秀次が譲られる形となり一家は聚楽第に住むようになります。

一方、秀吉は頼りにしていた弟・秀長や可愛い我が子を亡くしてしまい無謀な朝鮮出兵に明け暮れるようになります。そして、ともの次男・秀勝が出兵先で急死してしまいます。

そんな中、秀吉の側室・淀殿が秀吉の男子(豊臣秀頼)を生みます。大喜びの秀吉でしたが、関白職を秀次に譲ってしまったことを後悔し始めます。そして、秀次を失脚させるためにあの手この手で策を練り始めます。

秀吉は、秀次に様々な汚名をかぶせてついに切腹させるに至りました。それ以前に秀保が謎の死を遂げていました。また、秀次の妻子たちの殆どが処刑された事もあり秀吉の秀次の後継者を残さない(秀頼にとって火種を残さない)という容赦のなさが窺い知ることが出来ますね。

結果的に、約3年でともの子3人全員が亡くなってしまいました。秀頼が誕生していなかったらこの悲劇は防げたはずです。

また、秀吉が秀次の近親者たちを容赦なく弾圧したために豊臣家に恨みを持つ大名たちが関ケ原の合戦で徳川軍に味方したとも伝わります。最上義光の娘・駒姫が有名です。

最終的に、秀吉の身内の中で一番、人生を狂わせられたのは他でもない実姉のともだったかもしれませんね。

スポンサーリンク

関連記事

大姥局 江の関係は?

大姥局 江の関係は? 久々に大河ドラマ「江」の登場人物の紹介です。 加賀まりこが扮する大姥局(お

記事を読む

初 常高院について

初 常高院について。 大河ドラマ「江~姫たちの戦国」で、水川あさみが演じる ヒロイン・江姫の姉、

記事を読む

三法師 その後

三法師 その後 について。 今回、取り上げるのは、羽柴秀吉で担ぎ出された三法師こと 後の織田秀信

記事を読む

源応尼 徳川家康の祖母で超絶美人!5度も嫁ぐが夫に先立たれる

はい、本日は、徳川家康の祖母である源応尼(華陽院)を取り上げますね。 大河ドラマ「麒麟がくる」

記事を読む

no image

平宗子(池禅尼)

大河ドラマ「平清盛」の登場人物を紹介しています。 今回登場するのは、和久井映見が演じる平宗子さんです

記事を読む

藤原道長の妻 源明子は本来なら女王の身分!源倫子との格差が大きい

藤原道長には、嫡妻である源倫子のほかに妻がもう一人います。源明子と言って大河ドラマ「光る君へ」では、

記事を読む

お田鶴の方 夫の後を継いで曳馬城の女城主となる!椿姫観音菩薩

大河ドラマ「どうする家康」から久しぶりに女性の登場人物を紹介していきたいと思います。今回は、悲劇の女

記事を読む

土岐頼芸 鷹の絵を得意とする美濃の守護大名で斎藤道三に追放される

大河ドラマ「麒麟がくる」で、尾美としのりが演じていた土岐頼芸を取り上げます。 今年の大河ドラマ

記事を読む

真田幸村 江

真田幸村 江 に登場! 大河ドラマ「江」の登場人物の紹介、今回は真田幸村です。 戦国大名の中です

記事を読む

茶屋四郎次郎 徳川家康の伊賀越えを助け信頼を得る!徳川家の御用商人になる

大河ドラマにおける茶屋四郎次郎は、幾度となく登場しています。 2023年のNHK大河ドラマ「ど

記事を読む

藤原定子 夫・一条天皇に寵愛されたが実家の没落に見舞われた悲運の皇后

母の高階貴子や清少納言は取り上げたのですが、肝心の藤原定子を取り上げて

藤原宣孝 紫式部の夫で歳の差20歳以上?結婚生活は約3年で死別する

紫式部は、源氏物語という名作を世に出しましたが、当の本人は清少納言や和

清少納言と紫式部は犬猿の仲!?2度の結婚と藤原定子への宮仕え

紫式部のライバルとして名高い清少納言を取り上げます。 大河ドラマ

藤原道長の妻 源明子は本来なら女王の身分!源倫子との格差が大きい

藤原道長には、嫡妻である源倫子のほかに妻がもう一人います。源明子と言っ

藤原実資とその妻・桐子の夫婦仲は?日記「小右記」は本当にあった

お笑いの「ロバート」秋山竜次が、大河ドラマ「光る君へ」で藤原実資を演じ

→もっと見る

PAGE TOP ↑