阿野全成 今若丸の幼少名で知られる源義経の同母兄
以前、このサイトで妻の阿波局(実衣)を取り上げた事がありますが、夫の阿野全成はまだ取り上げていなかったのでどんな人生を歩んだのか紹介したいと思います。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」での阿野全成は、個性派俳優の新納慎也さんが演じています。一風変わった僧侶の阿野全成役ですが、なかなか良いと思います。
阿野全成 今若丸は源義経の兄
阿野全成(あのぜんじょう)は、源義朝と常盤御前の長男として1153年に誕生しました。この両親の間には、長男・阿野全成(今若)と次男・源義円(乙若)と三男・源義経(牛若)がいました。
阿野全成が7歳の頃、平治の乱が勃発して父の源義朝が討ち死にしてしまいます。全成は、母・常盤御前の助命もあり醍醐寺で出家することで命拾いします。
弟の源義円は園城寺で出家しているので、兄妹はバラバラになってしまうんですよね。ちなみにもう一人の弟・義経はのちに鞍馬寺での出家を拒んで平泉に逃亡します。
阿野全成 源頼朝との信頼関係
成長した阿野全成は、1180年に以仁王の令旨をきっかけに醍醐寺を脱走して東国へ向かいます。そして、義理兄の源頼朝とはじめて対面を果たします。
源頼朝が、伊豆に流されてから自分の兄弟とはじめて対面した相手というのが、この阿野全成であり頼朝自身もこの対面を泣くほどに喜んだと言います。
その後、阿野全成には武蔵国の長尾寺を与えられたり、妻に頼朝の妻・北条政子の妹である阿波局を与えられたりと頼朝は自身の身内の中で、阿野全成を一番信頼していたのかもしれませんね。
源頼朝が存命中は、平和に暮らしていたことが「吾妻鏡」をみても分かります。
阿野全成 最期は甥の2代将軍・源頼家と対立
源頼朝が亡くなるとやがて源頼家vs源実朝の構図が出来上がります。これは、比企能員(頼家側)vs北条時政(実朝側)の御家人同士の争いからくるもので阿野全成は、当然ながら舅にあたる北条時政側の人間でした。
そのため源頼家は、自分が討たれる前に先手を打とうと阿野全成に狙いを定めます。阿野全成は、1203年に謀反の疑いで捕らえられ殺害されました。享年51歳の最期でした。
頼朝が亡くなったのが1199年なのでその4年後の出来事です。
阿野全成の嫡男である阿野時元は、連座を免れています。兄の阿野頼全は殺害されていますが、時元は阿波局の実子であったため北条政子や北条時政の尽力で難を逃れたようです。
その後、阿野全成が殺害されてから比企能員や源頼家も殺害されて北条氏の天下になりますが、まだこの時は実権がどちらに転ぶか分からない状態だったわけですね。
関連記事
-
-
鳥居忠吉 武士でありながら優れた経済感覚で徳川家康の財政面を支えた
久しぶりの更新ですが、NHK大河ドラマ「どうする家康」の登場人物から鳥居忠吉にスポットをあてて紹介し
-
-
藤原兼子 北条政子と関係深く後鳥羽上皇の乳母として権勢を奮う
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」から紹介する登場人物、久しぶりに朝廷から藤原兼子にスポットをあてていきた
-
-
豊臣秀吉の姉・ともの悲劇!秀次亡き後は日秀尼と称して仏門に入る
大河ドラマ「どうする家康」も終わりましたが、登場人物の紹介は続きます。でも今回、紹介する人物は今回ド
-
-
深芳野 土岐頼芸から下贈された斎藤道三の側室で美濃一の美女
来年の大河ドラマ「麒麟がくる」で、濃姫を演じる予定だった沢尻エリカの逮捕により出演者変更となった事か
-
-
大姫 源頼朝と北条政子の娘で婚約者の源義高を亡くし心の病になる
北条義時主人公の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ですが、大姫の婚約者である源義高が殺害されてしまいました
-
-
比企尼とは?源頼朝の乳母で伊豆に流された頼朝を長年助け続ける
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」から草笛光子演じる比企尼にスポットを当てていきますね。比企尼は源頼朝の乳
-
-
紫式部の母は殺された?藤原為信女(ちやは)の死因は藤原道兼に関係なし
先週スタートの新大河ドラマ「光る君へ」、初回の最後のシーンが衝撃的でしたね。 主人公のまひろ(
-
-
藤原宣孝 紫式部の夫で歳の差20歳以上?結婚生活は約3年で死別する
紫式部は、源氏物語という名作を世に出しましたが、当の本人は清少納言や和泉式部など同じ時代を過ごした才
-
-
阿茶局 徳川家康の側室
阿茶局 徳川家康の側室。 大河ドラマ「江」第42話に登場した阿茶局について紹介。 阿茶局は、大坂
