三条西実澄から細川藤孝への古今伝授!三条西家の公家としての家格は?
大河ドラマで気になる人物を紹介しています。今日、取り上げるのは石橋蓮司が演じている公家の三条西実澄です。
朝廷での位は、大納言となっていますが、死ぬ間際には内大臣になっています。大納言は、織田信長の推薦があったようです。公家の官職まで左右できる点はやっぱり信長の影響力が凄いという事ですよね。
そんな三条西実澄ですが、ドラマでは明智光秀と正親町天皇の間を取り持つ重要な役割をしていました。史実では、それはやはりノンフィクションで関りがあったのは細川藤孝の方でした。
三条西実澄の生涯について
三条西実澄は、1544年(天文13年)に右大臣である父の三条西公条の嫡男として誕生しました。三条西家は、大臣家にあたる家柄です。
公家の家格
序列は、摂家・清華家・大臣家の順になります。
・摂家・・・近衛家、九条家、二条家、一条家、鷹司家
・清華家・・・三条家、西園寺家、徳大寺家、久我家、花山院家、大炊御門家、今出川家
・大臣家・・・正親町三条家、三条西家、中院家
同じ大臣家である正親町三条家は維新後まで残り嵯峨侯爵家となりました。ラストエンペラーの弟・愛新覚羅溥傑と結婚した嵯峨浩とか有名ですよね。
そして、三条西家は知識人が多く実澄の父・公条や祖父・実隆も当代きっての知識人でした。特に祖父の三条西実隆が有名で、実澄も父と祖父から直々に和歌などを学んだとされています。
三条西実澄は、名前を何度か変えていて最初は実世、次が実澄、最後が実枝と名乗りました。また、公家でありながら甲斐や駿河に出向き精力的に活動していましたね。
三条西実澄の不幸と言えば、嫡男の三条西公世に先立たれた事でしょうか?それがもとで細川藤孝との間で古今伝授が行われました。
三条西実澄が亡くなったのは、1579年(天正7年)1月になります。ドラマではもうすぐですよね。享年69才でした。
三条西実澄の古今伝授
大河ドラマ「麒麟がくる」では、三条西実澄と明智光秀が親しくしていましたが、実際に親しくしていたのは細川藤孝(幽斎)の方でした。
細川藤孝が三条西実澄の愛弟子だったからです。
三条西家には、古今伝授という古今和歌集を解釈した秘伝がありそれを代々、一子相伝(ひとりの子にしか伝授しない)してきました。
しかし、三条西実澄の子・公国(次男)が幼かったために細川藤孝に古今伝授する事になりました。実澄は秘伝なので絶対に外部に漏らさないことを条件にしました。
これは、三条西実澄の長男・公世はすでに亡くなっており次男・公国もまだ幼かった。しかし、自分の死期が近いと悟った実澄が信頼できる弟子の細川藤孝に古今伝授したという事なのでしょう。
その後、公国も早世して、細川藤孝は公国の子・三条西実条に古今伝授をしました。
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