*

細川藤孝 明智光秀の盟友で細川ガラシャの義父!世渡り上手な文化人

前回は、異母兄の三淵藤英を取り上げたので、今回はその弟である細川藤孝を取り上げたいと思います。後の細川幽斎です!

大河ドラマ「麒麟がくる」では、細川藤孝役を眞島秀和さんが演じています。

細川藤孝は、大河ドラマの主人公・明智光秀の盟友として知られている他に光秀の娘・細川ガラシャの養父に当たる人物ですね。

細川藤孝の生涯について

細川藤孝は、足利将軍家に仕える三淵晴員の次男として誕生しました。7才の時、叔父・細川元常(もしくは細川晴広)の養子となります。

その後、異母兄の三淵藤英とともに13代将軍の足利義輝に仕えるようになります。

足利義輝が永禄の変で、三好三人衆に討たれると兄とともに当時、興福寺に監禁されていた足利義昭を救出して次期将軍に擁立しようと越前の朝倉義景などを頼って奔走します。そして、足利義昭が室町幕府の15代将軍に就くと幕臣として義昭に仕えます。

細川藤孝 足利義昭vs織田信長

足利義昭は、織田信長の協力があって将軍職に就いたのですが、次第に義昭は信長を疎ましく思うようになります。

そして、ついに足利義昭vs織田信長の対立が決定的となります。

この時、兄の三淵藤英は足利義昭側につきますが、細川藤孝は主君と兄を裏切り織田信長側に付いてしまいます。

足利義昭と織田信長の戦いは、将軍・義昭の追放という形であっけなく幕府も滅亡してしまいます。

その後、細川藤孝は晴れて織田信長の家臣となり戦でも功を挙げて丹後国の宮津11万石の大名となります。又、嫡男の細川忠興の正室として盟友・明智光秀の娘・玉(後の細川ガラシャ)を迎え入れます。

主君となった織田信長との関係も良好だったようですね。

細川藤孝 本能寺の変で明智光秀を裏切る?

やがて、盟友でもあり親戚関係を結んでいた明智光秀が、主君・織田信長に謀反、本能寺の変で信長は討たれてしまいます。

細川藤孝は、本能寺の変で明智光秀から再三、味方になれという要請がありましたが、それを断って頭を丸め出家します。そして、家督は嫡男・忠興に譲ります。

一応、出家したのは主君・信長に殉じてとなっていますが・・・。

結局、明智光秀は山崎の戦いで豊臣秀吉に敗れて自害してしまいます。

細川藤孝が盟友であったはずの明智光秀に味方しなかったのはなぜなのか?

色んな説がありますが、対等な立場だった光秀が自分の上にくるのが嫌だったという説が一番濃厚ですよね。でも細川藤孝は、先見の明があると思うし家を守るためには仕方がなかったのかなぁと感じます。

細川藤孝 豊臣秀吉から徳川家康に仕える

本能寺の変で、主君・信長がいなくなり、盟友・明智光秀も山崎の戦いで討ち死にします。その後の細川藤孝はどうなったのか?

天下人・豊臣秀吉の家臣となり大切にされたと言います。さらに秀吉が亡くなると次の天下人・徳川家康に近付きここでも家康の家臣として大切にされたと言います。

思うに細川藤孝という人物は、会社でいえば社長に好かれて出世していくタイプなんですよね。一言で言うなら「世渡り上手」なんですよ。

ただ、一つ、人生において危ない場面も勿論、ありました。それは、家康と敵対した石田三成に攻められた時でした。(田辺城の戦い)この時は、籠城となり何とか助かりましたが、大坂にいた細川ガラシャは敵に包囲されて自害の道を選びました。

嫡男・忠興は関ヶ原の戦いで徳川家康に味方し功をあげて細川家は安泰。細川藤孝も晩年は穏やかな日々を送ったと伝わります。享年77才と戦国大名としてはとても幸せな一生だったのではないでしょうか?

最後に、細川藤孝は文武両道な人物で当代随一の教養人であり文化人であったとも言われています。

細川幽斎の経営学 価値観大転換時代を生き抜く知恵

ab

広告

関連記事

no image

祇王祇女と仏御前

平清盛の寵愛をうけた白拍子ということで、ドラマにも登場した祇王祇女、そして仏御前について取り上げたい

記事を読む

大野治長と大蔵卿局

大野治長と大蔵卿局 の親子を取り上げます。 大河ドラマ「江」での大野治長は、武田真治が演じています

記事を読む

摂津晴門 片岡鶴太郎が演じるインパクトある悪役は本当に悪い人?

久しぶりの更新になります。ここ2か月ほど、忙しくて大河ドラマを観る暇がなかったので、録画していたのを

記事を読む

明智光秀の母 お牧の方は人質になり非業の最期を遂げたのは嘘!

大河ドラマ「麒麟がくる」いよいよ始まりましたね。 最初観た時、映像が鮮やかで衣装も何だか綺麗す

記事を読む

豊臣秀吉 側室②

豊臣秀吉 側室 について続きです。 天下人・豊臣秀吉の側室を何名かご紹介したいと思います。 名門

記事を読む

土岐頼芸 鷹の絵を得意とする美濃の守護大名で斎藤道三に追放される

大河ドラマ「麒麟がくる」で、尾美としのりが演じていた土岐頼芸を取り上げます。 今年の大河ドラマ

記事を読む

豊臣秀吉 側室③

豊臣秀吉 側室 について続きの続きです。 豊臣秀吉の側室は、ホントに沢山いたらしいのですが、 史

記事を読む

豊臣秀吉 側室

豊臣秀吉 側室 についてご紹介します。 戦国時代きっての女好き、天下人の豊臣秀吉に側室たちに ス

記事を読む

松平広忠は「どうする家康」の主人公・徳川家康の父!死因は病死と暗殺説があるが真相は?

大河ドラマ「どうする家康」の主人公・徳川家康の父親である松平広忠(まつだいらひろただ)を取り上げます

記事を読む

京極龍子 松の丸殿

京極龍子 松の丸殿 について。 豊臣秀吉の側室で、淀殿(茶々)の次に寵愛された京極龍子。 大河ド

記事を読む

ab

広告

ab

広告

藤原定子 夫・一条天皇に寵愛されたが実家の没落に見舞われた悲運の皇后

母の高階貴子や清少納言は取り上げたのですが、肝心の藤原定子を取り上げて

藤原宣孝 紫式部の夫で歳の差20歳以上?結婚生活は約3年で死別する

紫式部は、源氏物語という名作を世に出しましたが、当の本人は清少納言や和

清少納言と紫式部は犬猿の仲!?2度の結婚と藤原定子への宮仕え

紫式部のライバルとして名高い清少納言を取り上げます。 大河ドラマ

藤原道長の妻 源明子は本来なら女王の身分!源倫子との格差が大きい

藤原道長には、嫡妻である源倫子のほかに妻がもう一人います。源明子と言っ

藤原実資とその妻・桐子の夫婦仲は?日記「小右記」は本当にあった

お笑いの「ロバート」秋山竜次が、大河ドラマ「光る君へ」で藤原実資を演じ

→もっと見る

PAGE TOP ↑